大判例

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東京高等裁判所 昭和54年(行ケ)137号 判決

原告に対する本件審決の謄本の送達日が昭和五四年七月二三日であることは、当事者間に争いのない事実によつて認められる。したがつて、本件審決の取消を求める訴の出訴期間は、特許法第一七八条第三項の規定により、同年八月二二日の経過によつて満了するということになる。しかるに、本訴の提起の日が同年八月二九日であることは記録上明らかであるから、本訴は、出訴期間経過後に提起されたものであり、不適法といわなければならない。

原告は、出訴期間の徒過は、訴訟代理人のみの過失に基づくものであり、当事者の責に帰すべからざる事由によるものであるから、民事訴訟法第一五九条の規定により訴提起行為の追完をしうべきものであると主張する。

しかしながら、不変期間を遵守することができなかつた場合に、それが訴訟代理人の過失に基づくときは、たとえ当事者本人に過失がなくても、民事訴訟法第一五九条の規定による訴訟行為の追完は許されないものと解するのが相当である。原告代表者財部重比呂作成名義の弁理士安元実一に対する本訴の訴訟委任状は、昭和五四年八月二九日付であるが、審判手続の請求人代理人でもあつた同弁理士は、審決謄本が送達された同年七月二三日の後、遅くとも同年八月二〇日までには、本訴に関する訴訟委任を原告代表者から受けていたことが、弁論の全趣旨により認められる。しかして、本訴の出訴期間徒過が右訴訟代理人の過失に基づくものであることは、原告が主張する出訴に至る経緯に照らし明らかなところである。したがつて、訴提起行為の追完は、許されないものといわなければならない。

よつて、本件訴は、不適法としてこれを却下することとする。

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